カウンセリングでお伺いしたのは、うゆちゃん(ミニチュアシュナウザー1歳5か月♀)です。課題は、吠え癖の改善ですが、特に小さなお子さんに対して吠えは強く時には攻撃的になるようです。今回お伺いした際にも、テリトリー意識の強さからかなり強い吠えも見られました。また依存心も強いことから飼い主さんの傍では最強の強さになりますが、引き離されると急に弱腰なり、逃避する事を選択する傾向も見られます。
飼い主さんも初めて犬を飼う事から、どのように対処すべきか?の判断に迷ううちに時間だけが過ぎてしまい、対応しきれなくなりのご相談です。元々持っている強い気質と社会化の不足などの要因もありますが、生活の中での飼い主さんからの対応が、今回の課題の改善とは真逆の対応(吠えさせないようにトリーツを与える)が続いている事も課題を悪化させています。
今回の課題である小さなお子さんへの吠え以前に、チャイムや訪問者に対しての吠えの改善を進めていかないと興奮度がMAXの課題に対しての対応は難しくなり。日頃からご家族全員でルールを決めて一貫した対応で無駄吠えへの改善に取り組みながらメインの課題改善を進めて下さい。
お散歩も、うゆちゃんの引き癖をそのままに着いて行きますので、飼い主さんは、ほぼコントロールをする事が難しくなります。小型犬ですので何とか引き寄せれば事がすむ場合はありますが、飼い主さんの存在がお散歩中にうゆちゃんの意識にない限り、今回の課題への改善は見込めません。
他の犬に対しては友好的なようですが、この友好性も飼い主さんが状況を判断できないと相手の犬によってはマイナスの経験をする事にもつながりますので、うゆちゃんの気持ちだけを考えるのではなく、相手の犬の状況を見極めながら対応して下さい。
実際に対象となる小さなお子さんを見た瞬間に引きが強くなり呼吸も荒くなり唸りが出ます。
かなり攻撃的な反応になりますので、段階的に改善のステップアップの方法を実践しました。ニンゲン側からの明確なフィードバックで、うゆちゃんがニンゲン側に意識が向くような対応を行い、最終的には、うゆちゃん自身が自発的に対象のお子さんから視線を外すまでになっていますので高い理解力は充分に持ち合わせています。
ニンゲン側からの分かり易いフィードバックと、うゆちゃんのメンタルの動きと共に変化する反応の見極めができるようになると本来の誉めるポイントが見えてくるはずです。まだまだ若いですから真剣に改善に取り組み、今後の長い犬生を楽しい時間にできるように飼い主さんの努力に期待します。
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