P/L:STORM君

今日のSTORM君のレッスンは、前回のレッスン以降の変化や課題についてのお話とステップアップに向けて実践トレーニングなどです。飼い主さんも、日々の生活の中でのトレーニングを進められているようですが、同じコマンドを何度も繰り返し続けるトレーニングは、コマンド自体に対してのイメージが悪くなる事やトレーニングの先を読めることで、STORM君が期待感をもって臨むトレーニングにはならなくなります。

「待て」というコマンドを出すと。。。。「またか・・・」という表情が強く表れます。単に「待て」のトレーニングの形にははめたトレーニングを継続してもパターンの理解であり、コマンドの意味としての理解につながらなくなります。

どのようなシチュエーションで使うのか?によっても違いますが、日常生活の中で「待て」はかなりの確率で使用する機会が多くなりますが、果たして本当に犬は待てているのか?「待つ」=「動きと止める」ができているのかどうか?を確認しましょう。

オフリードで歩きながら「待て」のコマンドを出したらどうでしょうか?動きを止めてフリーズで犬は止まる事が出来るのか?「お座り」で向かい合って、「待て」のコマンドを出して、リードで少し手前に引いた時に、犬は「待て」を選択して「動かない」を優先できるだろうか?バリエーションを考えると色々な使い方が想定されます。

同じように離れる場合の「待て」も、飼い主さんがしゃがんだ姿勢をとったらどうなるでしょうか?飼い主さんが、手を広げたらどうでしょうか?

「待て」という1つのコマンドも、このように考えるとトレーニングの方法も様々ですので、1つのパターンの理解だけで完成と思わずに、環境刺激も加えながらシチュエーション別のトレーニングを進めて下さい。

また現在の飼い主さんとSTORM君の関係の中に、トリーツの取引が習慣化しています。トリーツを使うことは悪い事ではありませんが、「何かのコマンドを実行させる為の切っ掛け」の役割で使うことは正しい理解とはなりません。必ず「何かのコマンドを実行した報酬として与える」ように切り替えていきましょう。「座れ」や「伏せ」の基本的なトレーニングの段階ですが、誘導的なトリーツの使用は消去していかなくてはいけません。これを続けると、犬は必ず飼い主さんの手やポケットを鼻でつつくような仕草を見せ、その仕草で飼い主さんの手が開いたり、ポケットからトリーツが出てくるようになります。この関係性が確立されてしまうと、飼い主さんは「飼い主さん」ではなく「家政婦さん」という立場になり、犬に従うニンゲンという立場から離脱できなくなります。犬に従うニンゲンのコマンドは犬には、通用しなくなりますので結果的に理想の関係性は構築できなくなります。意味のない無条件の優しさよりも、その犬の短い犬生を充実させる為に何をすべきか?を考えていく事の方が本当の優しさだと思いますので、是非、再考してみて下さい。


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