P/L:モルガ君

今日のモルガ君のレッスンは、お散歩トレーニングとコマンドの基礎トレーニングです。

北方犬種からしてみると最高のコンディションになってきていますし、成長に伴い心身共にエネルギーが溢れパワーも強くなっていますのでお散歩の引きも強くなり飼い主さんの力の対応が難しくなっています。

現在の「Slow」のコマンドで飼い主さんは「ゆっくり歩きなさい」という意味のコマンドを出していますが、モルガ君には上手に伝わっていないようです。ニンゲン側からはゆっくり歩く事だけを望んでいますが、モルガ君の感覚を考えると単にゆっくり歩くという行為は中々難しく、現在の成長段階では多くの刺激の中を歩くわけですから、尚のこと難易度は高くなります。

では、どうすればゆっくり歩けるように伝えられるのか?を考えると…。「臭い嗅ぎのコントロール」が最優先されます。特に♂犬の場合は、臭い嗅ぎやマーキングが仕事のようなものですので、様々な臭いを辿る事で情報を収集したり何かを見つけたり本能的な行動で活発に動くようになります。この行動自体は、ごく自然な反応ですので全てをNGにするのではなく、開放して良い場所と、そうではない場所を飼い主さんの指示でコントロールをするという事が「ゆっくり歩く」ことに繋がります。特に都会生活の犬と飼い主さんは、パブリックスペースを共有する上でのマナーとしては理解させておくべき習慣とコマンドです。

臭い嗅ぎをコントロールできれば、飼い主さんの傍を歩くことができます。リードは短くしなくても飼い主さんを意識して歩くことで自然にリードに弛みがうまれます。そして、臭い嗅ぎをしても良いポイントは、その時々で飼い主さんが任意に決めて、お散歩のコースの中に臭い嗅ぎポイントは決めないようにしましょう。この臭い嗅ぎポイントを決めると、このポイントに飼い主さんを早く連れて行こうとして引きが強くなりますので、その日その日の飼い主さんの気分で決めます。そして、臭い嗅ぎの「OK」の許可を出す前には、必ず「Sit 」をさせて臭い嗅ぎをスタートさせます。この「Sit」で臭い嗅ぎが許可されること繰り返すことで「Sit」に対しての実行性や反応速度も速くなりますのでコマンド自体の強化になります。「報酬」はトリーツだけではなくモルガ君が「やりたい事」を上手に活用するとトリーツの頻度も落ちますし、モルガ君の飼い主さんさに対しての期待感も高まります。また、この「Sit」の場面では、必ずアイコンタクトをしている事を条件として臭い嗅ぎを許可しましょう。

飼い主さんを意識して歩けるようになると、狭い道での人とのすれ違いの際に「Stay」のコマンドもシッカリと実行できますので超大型犬を飼う上での基本的なコマンドの理解は、必須条件になります。

「Sit」と「Down」のコマンドの精度向上については、現在の「Sit 」の姿勢の後肢の崩れは改善が必要です。真っすぐ座る事を理解してから真っすぐ伏せるを教えましょう。

この姿勢の改善は意識的に行う事が必要ですが、モルガ君の骨格形成の成長段階にもよりますので後肢が崩れる癖をつけないように丁寧に進めてみて下さい。


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