カウンセリングでお伺いしたのは、PRIMAちゃん(アメリカン・コッカー・スパニエル9ヶ月♀)です。課題は、トイレトレーニングとお散歩の引き癖、先住犬のポム君(トイプードル10歳♂)との関係性についての改善です。
とても陽気で好奇心旺盛です。自己アピール力も強いですが集中力を伸ばすと理解力も高く基本的なコマンドの理解も早いと思います。ただ、現在の飼い主さんの対応が本来のPRIMAちゃんの良い面を伸ばすために不必要な事が多いようで、良かれと思い行っている事が逆の答えを導き出しています。
お部屋の中でも動き回る事が多いようですが、大人しくしている事を誉めていませんので動くことでニンゲン側が反応する事を楽しんでいます。運動能力も高いですがゲージなども飛び越えてしまうようですが、そのゲージの中のトイレに関しては、閉じ込められる場所にトイレがある為に、自ら進んでトイレをするように理解はできない状況です。ゲージへの「ハウス」などのコマンドも自発的に教えられていませんので、トイレの確立を上げる為には、トイレをゲージ以外に設定して強化する必要がありますが、ゲージの中にも入る事を強化する場合は、「ハウス」のコマンドの強化が必要です。
基本的なコマンドの理解も、教え方を正しく教えるとすぐに理解しますので、「お手・おかわり」などよりも「Sit」「Down」「Stay」「Come」「Heel」など実用的なコマンドの理解を進めて下さい。
またアテンションコマンドとアイコンタクトの関連性を高める為に、アテンションで叱ったり嫌な事との関連付けをつけないようにしていきましょう。トリーツを使う場合は、トリーツの出る位置やタイミング・頻度により犬の姿勢の維持や視線の方向性が変わります。全ては教えるニンゲン側のスキルと習慣が課題の克服や強化に影響しますので、自らの動きや対応を客観的に感じられるようにしていきましょう。
ポム君は、年齢的にもPRIMAちゃんに対応できる体力と社会性はありませんので、無理に接触をさせずにポム君を守れるように考えて下さい。但し、ポム君自身も今までの甘やかされた育て方の影響で我が強く自己アピールが強い為に無駄吠えが止まりません。止める方法や止め方にも現在の関わり方の改革が必要ですので、どのように育てていきたいのか?をご家族全員で話し合い、方向性を決めて取り組んで下さい。
多量のオモチャの放置や、水飲みなど基本的な環境改善も必要ですので、改善できる事から優先的に改革していきましょう。「飼い主さんが変われば犬は必ず変わります。」
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