C/L:ごん太君

カウンセリングでFIELDにお越し頂いたのは、ごん太君(ゴールデンレトリバー5か月♂)です。飼い主さんは今までにも犬の飼育経験はお持ちのようですが、パピー期からのご経験が少ないようで、現在のごん太君の成長期に伴う様々な反応や行動に対して、どのように対応するべきか?を迷われていらっしゃるようです。

性質的には、少しシャイな面があり特に音に対しての反応は敏感ですし、初見のモノに対してはかなり慎重です。パピー期の社会化の時期の経験不足なども要因ですが、本来持っている性質もありますので、ごん太君の性質を理解しながら経験を増やしながら心のキャパシティーを広げてあげましょう。

新しい環境に対しての馴致時間をある程度与える事で冷静な判断にもつながりますが、現状の飼い主さんとの関係性の中で、アテンションコマンドに対しての反応が弱く、飼い主さんへのアイコンタクトの機会も少ないようです。どちらかというと、飼い主さんの手を見たり、手からトリーツを得ようとする動きが見られます。トレーニングを進める上で、アテンションコマンド=アイコンタクトは基本的なルールになりますので、手の動きに惑わされずに名前を呼ばれたら目を見続けられるようにトレーニングをしてください。

「伏せ」のトレーニングは、トリーツの誘導で何とか出来る程度ですというお話でしたので、誘導をしないでコマンドのみで実行でできる段階までのトレーニングの進め方を実践でご覧いただきました。

トレーニングを進める段階でどのようにトリーツの誘導を無くしコマンドを理解させられるか?を飼い主さんが習得して日常の生活の中にも取り入れられるようにしていきましょう。特にトリーツの意味を勘違いされると「誉める」という最も忘れてはいけない表現が疎かになります。「誉める事」と「トリーツを与える事」を混同しなように考えて下さい。

犬種的にレトリーブが必然的にできてしまいますので、ただ単に遊ぶだけではなく楽しく遊びながら「持って来て」や「ちょうだい」などのコマンドに従うことを教えながらコミュニケーションをとれるようにしていきましょう。

日常の生活の中でも、オモチャを与えっぱなしにすることは所有欲を高めてしまう要因にもなりますしレトリーブの基本的なルールとして、飼い主さんに咥えているモノを渡すという判断をしなくなります。「渡す」という判断をスムーズに進める為には、「渡しても奪われない」という認識を高める事が必要です。一般的に、「渡すと遊びが終わったり、楽しいことがなくなる」という経験をさせたり「渡さない犬を追いかける事で犬の立場からする遊んでもらえる」という学習が成り立ち、追いかけっこを楽しむようになります。

「待て」は「待て」をシッカリと理解させてから「呼び戻し」とのコンビネーションを教えましょう。

現在の飼い主さんの「待て」は、その後のすぐに「来い」で呼ばれますので、ごん太君はタイミングで動き出します。解除されるまで待つ姿勢を基本的なコマンドのトレーニングとして教えてみて下さい。

理解力もありますので、現在の課題の要因を見つめ直し、これからの犬生が充実した時間になるように考えてあげましょう。


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