P/L:るなちゃん

前回はご自宅でのカウンセリングに伺い、るなちゃんの現状の確認やご家族との今後の取り組み方などをお話しさせて頂きましたが、今回は環境の変化に対しての反応やご家族の学びも含めてFIELDでのレッスンをご希望されましたので初めてのFIELDでの反応なども含めてのトレーニングを行いました。

興奮状態が続くことで吠えが連続的になり、自らの吠えで更にアドレナリンを上昇させ、ママに対してのアグレッシブな行動にも発展します。ご家族の中にも、この行動が顕著に表れる人とそうでない人の区分があるようですので、その区分される意味を理解できるようになると、るなちゃんへの対応にも答えが出てきます。

現段階では、ママとの時間が多い事もあり、ママの行動を良く理解していますので、ママが単独で出かける場合と一緒に外出できる場合の差も理解しいます。一緒に出掛ける事が分かった場合の興奮度は尋常ではなくなり、その際のママの対応は、るなちゃんの興奮に更に拍車をかけていますので冷静に対処し落ち着かせることができるように対応を学びましょう。

興奮を落ち着かせる際の基本的なコマンドは「お座り」がポピュラーですが、「お座り」のコマンドを本当に理解できているかどうか?から確認する必要があります。コマンドは「芸」ではありませんし、時には命を守るための大切な役割もしますので、正しく教えておく必要があります。ママがリードを持つだけで飛びつき行動が頻繁に出始めて同時に吠えも出ます。

冷静に「お座り」のコマンドでアイコンタクトができるようにしていく事を進めますが、この際の誉めるタイミングなども大切になります。「誉める」=「撫でる」と認識している飼い主さんも多いのも事実ですが、「誉める」というのは「撫でる」事ではなく「いい子だね」などの表現力のフィードバックになります。特に興奮している場合は、「撫でる」行為が、更に興奮を助長する場合もあります。また「誉め方」にもポイントがあり、興奮をさせるような「大げさな誉め」ではなく「冷静に誉める」というテクニカルな表現が必要になります。中々、一般の飼い主さんには難しいテクニックですが、コマンドの出し方や誉め方・トリーツの与え方にも多くのテクニカルな部分がありますので、魅力的な飼い主さんになる為には、このような多くの引き出しを持つことを考えましょう。

「お座り」に対してのトリーツも、「お座り」をしたからトリーツを与えるという考え方で与えると、トリーツを与える瞬間にお座りの姿勢が解除されてしまいます。本来、「お座り」というコマンドの意味は、「お座り」=「座り続ける」という意味で教えます。では、いつまで「座り続けるのか?」という疑問が湧くと思いますが、答えは「解除のコマンドが出るまで」という事になります。しかし、一般的に「お座り」に対してトリーツを与えると、トリーツを与えたことで解除のコマンドが出ていないのに、犬が勝手に自主解除をしてしまうようになります。しかし、犬の学習方法やトレーニングのステップアップを理解する事で、この問題が解決され、解除のコマンドを出るまで「お座り」の姿勢を維持できるようになります。今回も、るなちゃんは「お座り」も「伏せ」も姿勢の維持ができるようになりましたので、今後も上手にステップアップをして、最終的には「コマンド」「姿勢維持」「誉め言葉」「解除」という一連の流れができるようして、トリーツの役割を少なくしていけるようにしましょう。

性質的に極端な怖がりな性質ではありませんし、どちらかと言うと強いエネルギーを持っているタイプです。新しい環境に対しての適応能力もありますので、今までの経験や犬種的な特性から吠える事が習慣化され、自己主張を吠える事で叶えてこれた経緯がありますので、今後はご家族の中でのルール作りと例外のない一貫したルールの厳守やシチュエーションに合わせた表現力と毅然とした対応を少しずつ生活の中に落とし込んでいけるようにしましょう。


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