カウンセリングでお伺いしたのはケン君(甲斐犬1歳3か月♂)。課題は引き癖の改善と基本的なコマンドの習得などです。様々な事情で現在の飼い主さんの元で家族に迎え入れられ、甲斐犬らしい体作りを考えお散歩も自由に引かせていた結果、現在の課題に発展し♂犬としての本能的な動きも加わってきている事からも飼い主さんのコントロールができない状況となっているようです。
習慣となっている引き癖に関しては、飼い主さんの考え方や対応も習慣となっていますので、改善するために意識的に新たな改善の為の習慣に変更する必要があります。今までは何でも良かった事が、今日からは一定のルールの中でお散歩をするように仕向けるわけですから、ケン君にその違いが伝わるように対応する必要があります。
ただ、♂犬としての本能的な動きも加わってきている中ですので新たなルールを、まず飼い主さんが理解し、ケン君に伝える技術と知識を身につけていきましょう。
お散歩をするコースや環境刺激などでケン君の動きにも様々な違いが出てきますので、なぜ引くのか?なぜコマンドが効かないのか?を確認しながら適切な指示を出し、その指示にケン君の理解が進み従うことができたら適切なタイミングで誉めることができるようにする事が現在の飼い主さんに不足している部分です。特に誉める事は、とても大きなバランスを占めますので屋外では羞恥心を捨てて心から誉められる飼い主さんになりましょう。また適切なタイミングの指示に関しても、環境刺激レベルが上がれば、飼い主さんからのコマンドや指示に反応は弱くなり無視をしてしまう傾向が強くなります。冷静な状況下でのコマンドの基礎トレーニングを進めながら刺激レベルが高くても安定した実行性が伴うようにしていきましょう。その為の基礎がアテンションコマンドとアイコンタクトです。
一定のリードの余裕のあるお散歩は理想的ですが、すぐに完成するものではありませんので日々の生活の中でのケン君との時間を有意義に活用できるようにして下さい。理解力も高く、実行性もありますので飼い主さんの新たな取り組み方のステップを進めましょう。
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