カウンセリングでFIELDにお越し頂いたのは、凛太郎君(Mix5歳2ヶ月♂)&ひまわりちゃん(トイプードル8歳♀)です。課題は、ご自宅での吠えとお散歩中の他の犬への吠えの改善です。また今までの凛太郎君とひまわりちゃんとの生活の中で、見直していかなければいけない点などもあり、飼い主さんとしてのスキルの向上も今後の目標です。
凛太郎君は、性質的にも少しシャイな面が強く新しい環境に対しての馴致にも時間を要しますが、極端に問題のあるレベルではなく今後も環境刺激レベルを考えた馴致トレーニングを行う事で適応能力も改善していきますので、刺激から逃避するのではなく克服することを考えていきましょう。但し、克服する為には、無理のない手順を踏むことが必要ですので、このアプローチの方法を飼い主さんが習得して凛太郎君の理解を深められるようにしていきましょう。
ひまわりちゃんは、ほぼ凛太郎君と同時期に家族に迎え入れられており、繫殖犬の引退犬という過去から、現在の飼い主さんの対応が、ひまわりちゃん主体となりワガママが通用する立場が確立されています。自己主張と強いエネルギーの持ち主ですので飼い主さんも含めた「パック(群れ)」として関係性を客観的に観察すると、このパックのリーダーは、ひまわりちゃんであり、飼い主さんもひまわりちゃんの支配下にある状況です。様々な経験から、トップとして君臨している事から、現在の凛太郎君の「吠え」の切っ掛けや引き金になっている事は明らかです。
課題の克服を考えた場合は、凛太郎君のメンタル面の安定と共に、飼い主さんへの期待感の構築とひまわりちゃんにおいては、現在の立場から、本来の立場への理解と共に、飼い主さんへのリスペクト感の強化が必要です。
凛太郎君は、第三者への馴致には適度な警戒心はあるものの恐怖心が強い訳ではありませんので新しい環境に対しての馴致と、基本となるアテンションコマンドとアイコンタクトの強化を進め、単なるトリーツを使うトレーニングでも、使い方で犬の動きや反応が変わる事を理解する必要があります。
アテンションからのアイコンタクトからや、「おいで」で飼い主さんの傍まで呼び戻してからのアイコンタクトなども、普段は、コマンドの実行性や精度などを、あまり考えずに行っている事も今後は、コマンドの意味を明確に理解させ深める事で、今後の犬生がより豊かになります。
今まで出来なかった「伏せ」も伏せの姿勢を長い時間維持する事もできるようになりましたし、ハンドシグナルでの「お座り」と「伏せ」も出来るようになり、また1つ幅が広がりました。正しいアプローチでトレーニングをすることで犬の理解力は一瞬で変化しますので飼い主さんのトレーニングスキルを身につけていきましょう。
ひまわりちゃんは、飛びついてトリーツを奪う事が習慣化していますので、単なる「お座り」のコマンドも落ち着いて「お座り」をさせ、飛びつかずにトリーツを与えられるようにしましょう。
ひまわりちゃんも、とても理解力がありますので、ニンゲン側が焦らずに丁寧に対応する事で正しい姿勢が習慣化されます。習慣化(ルール)は、ニンゲンが作りますが、ルールを破るのもニンゲンです。日々の生活の中で楽しく取り組めることと、一貫したニンゲン側の対応が、理想的な家庭犬を育成しますので飼い主さんの今後の頑張りに期待します。
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