カウンセリングでお伺いしたのは、まるちゃん(柴犬♀4カ月)です。とても活発で好奇心旺盛ですし運動能力も高いようです。人懐っこさもありますし、落ち着いてアイコンタクトができる心の安定感も感じられます。
飼い主さんは、先代のにこちゃんとはwith saradaで共にトレーニングをし訓練競技やアジリティーにも挑戦されていましたのでトレーニング経験はありますが、パピー期の育て方や対応など、既に忘れてしまっている事の方が多いようですので、また基礎トレーニングからまるちゃんとこれからの生活をエンジョイできるように取り組んでいきましょう。
現在は社会化を促進していく大切な時期ですので、生活のルールの教育が優先されてしまい窮屈な生活にならないようにしていきましょう。まずは環境・人・犬などへの馴致と、まるちゃん自身の性質の把握と、それに基づいた社会化を進めていきましょう。
居住環境は、集合住宅で近隣の方に対しての吠えなどの苦情が出ないように神経質になりがちですが、パピー期は無駄吠えをするよりもお留守番などでは寝ている時間の方が長くなりますので、無駄吠えに対しての対応を考えるよりも無駄吠えの要因となる精神面の安定を図るための社会化を進めるべきです。近くには駅前のモールもあり日常的に人混みへの馴致は進みます。また自転車・バイク・車(特にディーゼンエンジンの車)などに対しても同じようにトレーニングを進められます。
第三者にはトリーツを貰ったり、撫でてもらったりすることは大切ですが、特に撫でてもらう際には、まるちゃんが嫌がっていないか?を確認してください。なんでも撫でさせれば良い訳ではなく、まるちゃんが、その行為に対してどのように感じているか?が問題です。良かれと思い行った「第三者に撫でてもらう」という行為が、まるちゃんが嫌がる事である場合、その行為を何度も繰り返すことで第三者に対しての警戒心が強くなり、人嫌いの要因にもなります。
お散歩では、好奇心旺盛ですので色々なモノに反応したり落ちているモノを口に入れたりしますので注意しましょう。特にタバコのフィルターは要注意です。左側で歩く基礎を作る場合は、トリーツで誘導しながら楽しく教えて下さい。
無理に左側への誘導を強くしすぎると反対にフリーズしたり拒否反応が出ます。屋外ほど極端に誉めながら楽しいお散歩を心がけましょう。今日のレッスンでは、特に怖がるような素振りは見られませんでしたが、今後の成長段階で何かに気づいた時は、必ずその要因を確認してください。他の犬の吠え声に反応していますが、犬社会の社会化も無理なく進める必要があります。本来の社会化のピークの3か月を過ぎて4か月に入る時期ですので、自我も出てきます。この時期の1日の時間はとても大切ですのでまるちゃんのメンタル面の向上を優先しながら良く観察してください。
ご自宅でも屋外でも「お座り」のコマンドは良く理解できています。飼い主さんのアテンションには少し反応が弱い面がありますので、アテンションとアイコンタクトの強化をしてください。「伏せ」のコマンドは、理解力もあり今日のレッスンで出来ていますので今後も理解を深めて下さい。落ち着いて誘導してトリーツの頻度を変化させると姿勢の持続も覚えます。
「抱っこ」は嫌がるようですが、これも今までの習慣が要因ですのでイメージの改善をしてください。ブラッシングに関しては、ブラシを変えると共にブラシに対してのイメージの改善が必要です。現在の月齢は、1つ1つの動作や飼い主さんの要求に対して報酬を与えながら従う心を育む時期です。どうしても、先代のにこちゃんとの阿吽の呼吸で過ごしてきた時間を少しでも早く再現したいと考えると、とてもプレッシャーになりますので、パピー期にはパピー期の対応を再確認して大切な時期を大切に過ごしてください。
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