C/L:げんた君

カウンセリングで伺ったのは、げんた君(ジャックラッセルテリア2歳3か月♂)です。チャイムに対する吠え・掃除機に対する吠え・他の犬に対する吠えと吠える事に対しての改善が目的です。室内ではお子さんのお友達が訪問した場合にも吠えますので一旦、屋外に出て一緒に自宅へ入るなどの工夫をされているようですが、根本原因の改善にはなっていないようです。

伺った際も、お部屋からゲート越しに、尻尾ブンブンで吠え続け吠えやむ気配はりません。人が好きですので攻撃的ではありませんが、吠える事に対して飼い主さんからの明確な指示が出ていない事や、吠えてはいけない事を分かり易く伝えきれていないようです。パピー期にもトレーニングを受けた経緯はあるようですが、その当時から課題となっていた掃除機に対しての吠えに対しては、掃除機に馴らす意味でのトリーツを与え続けるだけのトレーニングを経験していることで、げんた君からすると、吠えるとご褒美がもらえる事を理解し、吠えを強化してしまったようです。

今回のレッスンでは、実際に掃除機を出して実践トレーニングを行いました。レッスン前は、掃除を見ただけで吠えています。それは当たり前ですよね。以前のトレーニングで掃除機に吠えるとでご褒美を貰えているので掃除機は最高のご褒美と同じこととなります。

しかし、本来改善しなければいけない事は「吠えない」を理解させることですので、吠えてはいけないことを伝えるために「イケナイ」の禁止コマンドを理解させます。すると、すぐに吠えること止めますので、吠えていない状態でトリーツを与え誉めて「吠えない行動」を強化してあげましょう。チャイムに対しての吠えも同じようにトレーニングをし、シチュエーションごとに「正しいのか?」「正しくないのか?」を判断するようにしてください。

また、他の犬に対しての吠えは、成長と共に♂犬としての性質が形成されてきます。去勢したとはいえ、♂犬らしさは出てきますので、初見の犬とのコミュニケーションの際は、注意を払いトラブルに発展しないようにしていきましょう。飼い主さん自身がシッカリとげんた君を管理することは言うまでもありませんが、相手の犬の犬種・性別・年齢・去勢や避妊の有無などを確認するように心がけてください。他の犬とのコミュニケーションも大切なことですが、ニンゲン社会で生活を共にする上では、必要以上に他の犬への意識は生活のリズムやニンゲン側の意思やスケジュールを変更しなくてはいけない要因にもなります。適度なコミュニケーション能力と飼い主さんとの信頼関係のバランスのとれた犬に育てていくことを考えていきましょう。時には、他の犬を無視ができるようなスタイルの構築も必要なことです。

その為には、飼い主さんのコマンドに従う心を育むことが必要です。「げんた」というアテンションコマンドに対しての反応は、室内だけではなく屋外の誘惑刺激の中でもできるようにしていきましょう。

現在理解している「座れ」「伏せ」も本来の意味として理解されていませんし、解除のコマンドも理解できていません。また飼い主さんとして「誉める事」と「撫でる事」が同じ意味として理解していますし、誉めるタイミングやトリーツを与えるタイミングと意味も理解を深める必要があります。基本的なコマンドである「座れ」「伏せ」「待て」「来い」とステップアップとして「ついて」「立って」「ヒヤー」「アンダー」などのコマンドの理解やクレートでの待機ができるように「ハウス」のコマンドとトイレコマンドの強化なども必要不可欠です。

げんた君と色々な場所に出かけて多くの経験をさせる事で心は豊かになり環境への適応能力も高くなります。ただ、その為にも、どこへ出かけてもニンゲン側にもげんた君にもストレスが少ない時間を過ごせるように、げんた君を守るために基本的な関係性の構築のトレーニングを進めてください。


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