カウンセリングでお伺いしたのは、れいちゃん(フレンチブルドック×ヨークシャテリアMix♀4歳5ヶ月)の吠えの抑制のトレーニングを進める上での状況確認です。同居犬のてんちゃん(チワワ2歳11ヶ月♀)も同調して吠える事や、屋外での環境刺激に対しての吠えも出ているようでした。
事前に伺っていたように、チャイムにも反応し伺った際も、お話が聞こえないほどの連続的な吠えが続きました。ただ、飼い主さんはご自宅でお仕事をされており訪問者も多い事から、自宅に招きいれた第三者に対しては一定の時間の馴致が進むと、吠えの頻度は落ちてきて冷静に観察できるようになっていました。れいちゃんの生い立ちから今までの時間の流れのお話しをお聞きすると、飼い主さんとの関係性は、悪くなく、逆に深い関係性があるようです。ただ、この課題に対して飼い主さんの対応が中途半端だったり、結果的には吠える事を許可したり強化したりする学習につながってしまい、現在に至っているようでした。愛情が深い分、どうしても犬を擬人化してしまう傾向は、皆さんにありますが、犬の立場になり、どのような対応をすれば理解してくれるのか?を再確認して頂き現在の状況から改善する方法について実践的にトレーニングを行いました。
関係性が深い分、飼い主さんの考え方に一貫性があり、正しい行動を誉め、間違っている行動を注意できるようになると行動には大きな変化が表れます。この2つの明確なフィードバックができるようになったことで、チャイムに対しての吠えも無くなりましたし、第三者に対しての吠えも減少したようです。
今まで出来なかった「伏せ」も正しく教える事でコマンドを意味を理解できるようになります。パピー期の社会化の時期を逃している分、これからも無理せず焦らずに社会化を促しながら良い経験を積んでいく事が大切なトレーニングです。また新しいコマンドのトレーニングなども誉める機会を増やせますのでチャレンジして下さい。
てんちゃんは、ペットショップに8ヶ月まで居た影響で、同じように社会化の時期をペットショップの中でしか経験できていません。これにより、第三者に対しての友好性は高いようですが屋外の刺激の世界では恐怖からの吠えが頻繁に出るようですので次回以降に取組んでいきましょう。
「お座り」や「伏せ」も飼い主さんから見ると、「できない」と判断されていたようですが、正しく教えるとちゃんと理解できます。また今までの経験で、洋服を着させられると、恐怖の屋外へ連れて行かれるという関連付けなどから、洋服を拒むようになり、ゲージに逃げ込むようになっているようでした。今日は、嫌いになった洋服へのイメージ改善の為の段階的トレーニングの方法や、今後の屋外での経験を良いイメージに置き換える為の考え方など、飼い主さんが意識的に色々な事を実践して頂く事で、2頭の犬生も楽しい時間になると思いますので是非、頑張って下さい。
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