C/L:リンゴちゃん・マックス君・ナラちゃん・ルフィちゃん

カウンセリングでお伺いしたのは、リンゴちゃん(8歳♀)・マックス君(7歳♂)・ナラちゃん(3歳♀)・ルフィちゃん(7ヶ月♀)です。課題は、4頭の「群れ」としてのバランスの調整と飼い主さんと4頭の関係性の構築に向けて必要な考え方や対応についてのレクチャーなどです。

リンゴちゃんは、群れのトップらしく他の犬に対しても一目置かれている存在です。ナラちゃんとの権威関係は現在のところリンゴちゃんがイニシアティブを握っているようです。音には敏感なようで、テリトリーである自宅では警戒心が強く屋外の物音にも時折反応します。飼い主さん曰く、お散歩では苦手な事が多いようですので、今後は苦手な事象の克服を目標に現状の確認とステップアップのアプローチを考えるようにして下さい。


マックス君は、群れの中の唯一の♂犬。室内での立ち振る舞いは温厚で、リンゴちゃんの行動や反応を見ながら自らの行動を考えている傾向があります。屋外では、群れの♀を守る為に、排除行動も見られるようですが、どの程度の反応を示すのか?により飼い主さんの対応も違いますが、あまり無益な争いや反応は、群れ全体の緊張感を高めますので飼い主さんがコントロールをしていきましょう。


ナラちゃんは、マックス君に甘える立場で3年間を過ごしていますので、今回の4頭目の存在であるルフィちゃんに対しては、あまり良い感情は抱いていないようです。そんな中。ルフィちゃんの成長や先住犬であるリンゴちゃんとマックス君がルフィちゃんの甘えを許し愛情をかけている事。そして自分に向いていたマックス君の愛情が半減したり、自分が甘えたい時にルフィちゃんが邪魔に入るような行動に対して強いフラストレーションを感じ、群れの中のバランスを崩すトラブルに発展したようです。警戒心は強いようですが、極端な怖がりではありません。


ルフィちゃんは、今回群れに加入した一番の末っ子。天真爛漫で人懐っこいですしメンタルの許容範囲も広いようです。ただその分、空気を読めない事で今回のトラブルの要因を無意識に作ってしまっていたようですので、飼い主さんがルフィちゃんの動きを良く観察して、群れのバランスが崩れないようにコントロールしていく事も必要です。


今までの3頭でのバランスをベースにせずに4頭でのバランスを考えていかないと、3頭のバランスを基準にする事で考え方に誤差が生じます。また根本的に、犬任せの状況での偶然が重なったバランスですので、飼い主さんが群れのリーダーとして君臨をしていない以上、今後もまた同じようなトラブルは発生する可能性を秘めています。犬たちが、飼い主さんをリーダーと認めるような立ち振る舞いや対応そして犬との関わり合いの中で身につけなければいけないスキルを考えるようにしていきましょう。特にマックス君以外の♀犬の序列をシッカリコントロールする事が大切ですし、飼い主さんに従う心を養う上での基礎トレーニングや、個別の課題への取り組みと克服を進めるように考えてみて下さい。


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