カウンセリングでお伺いしたのは、ハヤテ君(甲斐犬2歳4ヵ月♂)です。課題は、お散歩の際の引き癖や他の犬への威嚇行動と制御する飼い主さんへの転嫁行動に対する改善です。
気質的に、怖がりな傾向はありますがパピー期のドッグランなどでの他の犬から受けたマイナスのイメージが年齢を重ね、♂犬としての心の成長と共に他の犬には敵対的な反応を示すようになっているようです。
飼い主さんが感じている他の犬への反応の頻度よりも、明らかに殆どの犬に対しての反応が見られます。この反応の興奮度が高くなった際に、中途半端な力で制御をすると、現在の飼い主さんとハヤテ君の関係性のバランスでは、確実に転嫁行動の切っ掛けになり易くなりますので、平常心の日常生活の中から基本的な関係性を構築しながら進めていく必要があります。
お散歩の状況も、臭い嗅ぎとマーキングという♂犬本来のお仕事を率先して行う事で必然的に引きは強くなります。これに対して、ダブルリードで対応してもお互いにストレスになりますので改善できるように検討してあげて下さい。お散歩のルールなどの理解も、飼い主さんが理論的な事を、まず理解してから実際のお散歩に活用できることが望ましい取り組み方です。
「ハヤテ」というアテンションに対しても、日頃から意味もなく「ハヤテ」を使っていますので肝心な時に反応しなくなっています。飼い主さんからの声掛けに反応できるようにトレーニングをすることだけでもコントロールの切っ掛けになります。
レッスンの後半は、とても落ち着いて良いお顔でした。現在の課題の改善には、いくつかのアプローチの方法がありますのでご家族全員で検討して、良い方向を見出してあげて下さい。
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