P/L:ウラ君

今日のウラ君のレッスンは、前回のレッスン以降の状況の変化や今後の対応についてのレクチャーと室内での新しいコマンドの強化トレーニングです。

前回のレッスンで行った咥えた枝への執着に対しての対応については、その後の飼い主さんとの関わり合いの中で改善が見られたようです。これからもトレッキングなど自然の中での様々な反応や行動に対しては、良く観察して早目の対処を考えましょう。

いつものお散歩以外の多くの刺激の中で歩いたり、待機をしたりシチュエーションごとに適したコマンドの活用やウラ君自身のコマンドの理解と実行性の向上を進めていく必要があります。今日は、ご自宅での「アンダー」のコマンドの導入と強化の進め方を実践しました。

「アンダー」のコマンドは、単に飼い主さんの足元で伏せると言う事だけではなく、指示された場所に入り伏せるように指示する事ですので、飼い主さんの姿勢が今回のトレーニングのようなスペースを作れない場合は、指示された場所(例えば椅子の下やテーブルの下など)に伏せて待つようにする事を意味します。今回のレッスンでは、どちらの方向からも飼い主さんの足元に入り姿勢を維持させるようにトレーニングをしているように、どのようなシチュエーションでも対応できるようにする為に、どちらの方向しか出来ないというようにしないようにしていきましょう。

「姿勢の維持」に関しては、トリーツのタイミングを延ばすようにしていきながら維持しますが、トリーツのタイミングだけではなく飼い主さんの視線の認識を変えていく必要があります。これは、今回の「アンダー」のコマンドだけではなく、ウラ君と一緒に行動している際に飼い主さんが他の方と話している際の視線の方向などにも同じような認識の変更が求められます。とても簡単なようですが、今までの習慣を少し変えるだけのことでも意識的に変えていかければ改善されない動きです。

一般的には、アイコンタクトの最初の段階は飼い主さんと犬の視線が合う事で誉めてトリーツを与えますので、このスタイルが固定化されます。犬側からすると、「視線が合う時にはトリーツは出るが、視線が外れるとトリーツは出ない。もしくは飼い主さんの注意は自分には向かない」という事も学びます。犬と1対1での時間は、犬との視線が合う事で意思疎通もできますし心の動きも察る事もできますのでアイコンタクトは大切ですが、それ以外の飼い主さんの意識が犬以外に向いている時でも飼い主さんの意識は犬に向いている事を感じさせるために、あえて視線を外した状態で誉めてトリーツを与えるようにしていきます。今回の「アンダー」のコマンドの際も、飼い主さんの視線は他の人と話をしている方向を向いておいて、誉めたりタイミングを見計らってトリーツを与えるようにすることでウラ君の姿勢の維持時間も延びてきます。このトレーニングでは、第三者を介入させて実際に会話を進めながら視線を外してトレーニングをすると、よりリアルなトレーニングになります。


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