P/L:トナ君

今日のトナ君のレッスンは、FIELDでのコマンドの基礎トレーニングなどです。日常の生活の中でのコマンドのトレーニングも色々なシチュエーションで実践して頂いているようですが、パターン化してしまっている点などもあるようですので、簡単なコマンドを利用してコマンドの実行性を確認するトレーニングなども行いました。

コマンドは「待て」なのにリードで引かれると、犬はどのように反応するか?「待て」を優先できるようにトレーニングを進めていくのですが、誉める事や報酬を与える事もしくは、そのタイミングなどを考えずに行うと「解除のコマンド」をいつしか忘れてしまい、報酬を与えることが解除につながり、すぐに動いてしまう事になります。誉めることも報酬が出る合図のように関連付けられてしまうと、誉められるだけで動いてしまう事にもなります。今回のようにリード1本分の長さで離れている状態から、報酬を与えようとトナ君の傍へ歩み寄る際に、すでに右手がトレーニングエプロンの中に動いていることなど、様々な習慣や無意識の癖が犬に先読みをされたり、パターン化させたり、コマンドの実行性を低下させたりする要因になっていますので注意しましょう。

全ての基礎になる脚側停座に関しては、まだ1度のコマンドで正しい位置に停座できるようにはなっていません。特に集中力の維持が難しいタイプではありますが、長続きしないわけではなく、長続きしない振りをするのが得意です。一定の緊張感の中ではシッカリと物事を理解し実行できる能力はありますが、その引き出し方を指導手が会得できていません。しかし、この引き出し方はトレーニングの際だけではなく日常に何気ない習慣に起因します。意味もなく話しかけたりすることも、指導手からの大切なコマンドの音を飽和状態にすることにもつながりますし、コマンドではなく会話としてコマンドを指示しますので緊張感も生まれてきません。

脚側行進のスタートも脚側停座の集中があってこそですので、途中からパターン化された誉め言葉で姿勢を維持するのではなく最初から一定の姿勢を維持できるようにトレーニングをしていかないと、多くの言葉と視符が乱発されてしまう事になります。


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