P/L:フラッフィー君。

4ヶ月のパピートレーニング以来のレッスンとなったフラッフィー君。現在は10ヶ月となり、飼い主さんからのお話しですと成長した面と、成長と共に表面化してきた課題もでてきたようです。今朝のレッスンでは、実際に現状を確認させて頂きながら今回のレッスンで重点的に取り組みたいという課題のアテンションの反応の改善と呼び戻しの強化についてトレーニングを行いました。

パピー期から、アイコンタクトへの意識はとても高い子でしたので、飼い主さんのアテンションコマンドの理解や使い方と教え方を再確認していく必要があります。ご自宅でも、アテンションを使用する頻度が低いようですので、屋外の環境刺激の高い段階でのトレーニングからスタートするのではなく室内での反応を安定させてから急がずにステップアップしていきましょう。以前より、バイクや自転車を追う傾向が見られましたので、今朝の公園にも自転車で第三者が現れると、すぐに後を追っていました。このような刺激の高い環境下では理解の進むトレーニングができなくなりますので状況判断をする事も飼い主さんの役割です。

また現在、飼い主さんが理解しているトレーニングの方法は、フラッフィー君とのトリーツを通しての取り引き行為でしかありません。アテンションに対しての反応も確かに弱いですが、アテンション=アイコンタクトではなく、アテンション=ハンドコンタクト(手の動きを追う)という認識が強い為に、アイコンタクトに至らない分、反応が弱いように感じているようです。

アテンションに反応した際に最初に視線を向けるのが、飼い主さんの手とトリーツポーチです。飼い主さんのトリーツに手を動かすタイミングも早いですが、フラッフィー君が鼻でツンツンと飼い主さんの手に要求すると、トリーツが出てくる事も理解しています。これは、室内のコミュニケーションの一環と考えて、手の中にトリーツを隠して「どっちだ!」と当てさせるゲームを行っている関係で、鼻でツンツンすると飼い主さんの手が開く事も学んでいるからです。ニンゲン側の考えるゲームと犬が学ぶ結果が、このような場面で課題としての食い違いが出てしまう事は、ありがちな事ですが、正しいアテンションとアイコンタクトとの関連付けに修正できるように今日のレッスンを日常の生活の中でも一貫して努力をしてみて下さい。

呼び戻しに関しては「おいで」のコマンドの理解が、「楽しい事が終わる」という合図になってしまっているようです。フラッフィー君自身は、呼ばれている事も理解していますが、飼い主さんのコマンドを無視する事も覚えています。「コマンドを出す」という意味を、飼い主さんがもう少し厳密に理解していく必要があります。これは呼び戻しに限らず、全てのコマンドに関して、安易に出さずに確実にコマンドを実行させる気持ちの下で出すようにして下さい。

また、呼び戻しの際の飼い主さんの誉めるタイミングや表現力の乏しさも、このコマンドの課題の要因です。どのタイミングで誉めるべきなのか?自分の手元まで来たら、どのようにすべきか?を理解し、呼び戻しのコマンドに嬉々として従えるように楽しく教えて下さい。


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