久しぶりのトレーニングとなった小春ファミリーのレッスンは、山中湖に所有されている別荘でのコマンドの基礎トレーニングです。メインのトレーニングの対象になっているのは、父犬の小鉄君と母犬の小春ちゃんの子供の、とらじろう君・よしつね君・いちたろう君・おりんちゃん・さくらちゃんの5頭です。
前回のレッスンではカウンセリングが中心でしたし、月齢も1歳になり以前よりも性質的にも体格的にも成長が見られますし、それぞれの性質の違いが大きくなってきています。以前のレッスンでは中々写真を撮ることもできませんでしたが飼い主さんの努力の成果で「お座り」のコマンドには従えるようになってきているようです。
母犬の小春ちゃんも2歳半とまだまだ若いですし伸び盛りです。父犬の小鉄君は、12歳とシニアの月齢ですが若々しく人懐っこい面がありますが、この群れの中では、やはりトップに君臨し一目置かれています。
1歳になった子供たちは、それぞれ個性が表れています。一番警戒心が強いとらじろう君は、警戒吠えが強いために、他のメンバーも同調してしまいがちです。
よしつね君は、少し頑固な面がりますが丁寧に教えていくと理解は深まります。但し、自己主張が強い面がありますのでお散歩などでのルール作りはとても大切なポイントとなりますので飼い主さんが主体性を持って進めてください。
さくらちゃんとおりんちゃんの女子チームは、とても理解力が高くモチベーターに対しての意欲も高いですからトレーニングの方法を飼い主さんが理解してステップアップしていきましょう。
いちたろう君は、とても安定していますが非常に冷静に状況を判断します。群れの中での自分の立場も理解していますので自己主張は強くありませんが、飼い主さんとの関係性を構築する場合は、焦らずに進めてください。
多頭飼いの場合は、特に1頭ずつのアテンションが理解できていると、とても便利です。半面、名前で叱ってしまったりすることも多々ありますので、注意をしながらアテンションの強化をしていきましょう。またアテンションとアイコンタクトは必ず関連性を高めてください。特にトリーツを安易に使うと、アイコンタクトではなくハンドコンタクトとなり、手の動きを追いかけ、先読みしたり従わなかったりする要因にもなります。
敷地内でフリーにしている場合に、第三者の侵入を警戒して排除に動こうとした場合を想定して、確実に飼い主さんのコマンドに従える関係性を目標にトレーニングをしていますが、短期間に完成する訳ではありませんので、まずは基礎トレーニングを徹底して、飼い主さんのコマンドは押し付けではないことを理解させ、従う心を育むことが大切です。
まだ長い距離も長い時間も待てませんが、まずは1歩下がり、「待て」のコマンドに従い動かないことを誉めることがスタートです。この際の「誉める」は「撫でる」ではなく、声で評価してください。撫でてしまうと折角、動かずに待っている犬が動いてしまいます。また、トリーツを与えるタイミングや頻度に関しても工夫が必要です。毎回同じようなパターンで動くと先読みされますので必ず解除のコマンドが出るまで動かないルールを理解させてください。
「待て」とは対象の「おいで」の呼び戻しに関しては、様々な誘惑刺激よりも飼い主さんのコマンドを優先させる為にも、現在の基礎トレーニングが重要です。呼びのコマンドに対して反応した瞬間を誉めて自分の体の中まで呼び込むつもりで行いましょう。トリーツを使う場合は、特にトリーツを与えるポジションがとても重要です。安易に犬に与えてしまうと、微妙な距離感が残りますので、飼い主さんの直近に犬が戻るようにしていきましょう。
お散歩に関しては、全ての犬を1度にお散歩できるのが理想ですが、性質や性別により動きもマチマチの状態です。飼い主さんとの1対1のお散歩のルール作りのトレーニングを行いながら組み合わせ考えながらステップアップして、最終的に全頭でお散歩ができるようにしていきましょう。特によしつね君の自己主張は、とても強いですから、根負けしないようにして下さい。
最初は、どうしても犬の動きに合わせて、できたように感じていた飼い主さんですが、後半はシッカリとコマンドを出してコントロールできていますので、犬たちからの集中が違います。自信を持ってコマンドを出して心から評価できるように魅力的な飼い主さんを目指して下さい。
これからの長い犬生を少しでも楽しく過ごせるように、多くの良い経験を積ませながら飼い主さんとの良い関係性を築いていきましょう。
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