今朝の金太郎君&蘭ちゃんのレッスンは、それぞれの課題に対しての修正トレーニングとコマンドの基礎トレーニングです。
金太郎君の他の犬に対しての反応と、それに対しての飼い主さんの対応について少し勘違いをされている点がありましたので、まずは飼い主さんの理解を深めながら進めていきましょう。
アテンションに対しては、屋外ではほぼ飼い主さんに目を向ける事をしなかった金太郎君ですが、日頃からの強化トレーニングでアテンションへの反応は出てきていますので、次の段階の「座れ」のコマンドの実行と姿勢維持を目標に進めていきましょう。今後の関係性の構築の基礎にもなりますので自宅の安心できる環境下での100%のコマンドにしていきましょう。
他犬に対しての反応の改善については、トレーニング前よりも「我慢」の気持ちが見え隠れしています。禁止コマンドを理解させる上での段階的トレーニングと、正しい行動を評価し誉めるトレーニングの区分を飼い主さんが理解して進めていきましょう。
興奮すると何が何でも前へ突進していましたが、現在は飼い主さんのポジションが認識できていますので、以前よりも我武者羅な状況にはありませんが、飼い主さんの対応が一辺倒だったり、シッカリ伝わらない対応をすると逆効果になる場合もありますので注意して下さい。
「我慢」の理解が、どの程度の距離で可能なのか?の確認も必要ですし、以前ならば反応していた事を我慢して無視ができたらシッカリと誉める事を忘れないようにして下さい。この部分が一番、欠けてしまうのが現在の飼い主さんの課題です。恥ずかしがらずに心から誉める事ができれば、「我慢」を強化できますので是非お願いします。
蘭ちゃんは、犬の群れの中のリーダー的存在でありニンゲンを含んだ家族の中でも、どちらかというと自分のやりたい事が出来ていた、何不自由ない恵まれた環境下での時間を過ごしています。結果的には、飼い主さんからのコマンドは無視しますし、自分のやりたい方向にニンゲンを動かす術も身に着けていますので、金太郎君の♂犬としてのストレートな課題とは違い、知能犯的な課題となっています。
アテンションに対しての反応は、前回のレッスンから強くなっていますので更に強化をして安定させる必要がありますし、「座れ」のコマンドに関しても、蘭ちゃん自身は理解していても自分のやりたい事が優先される為に、飼い主さんからのコマンドを無視します。飼い主さんも自分で出したコマンドに責任を持ちませんので、蘭ちゃんが無視をすると、そのまま放置する為にコマンドとしての意味や価値が無くなっています。今日のレッスンでは、このコマンドに対しての実行性と価値を再認識してもらうために、「座れ」のコマンドの大切さと蘭ちゃんが理解すると、どの程度スムーズに動くようになるか?を体感して頂きました。
最初の「座れ」では、20分を要しましたが、2回目は3分程度、その後は、コマンドに対してスムーズに座れるようになっています。ステップアップとして「伏せ」のコマンドも、導入トレーニングとして行い、今まで教えていた「お手・おかわり」が無くても、「座れ」から「伏せ」の動きが理解できるようになっています。
報酬としてのトリーツの使い方や、報酬をトリーツだけと考えずに蘭ちゃんのやりたい事を報酬として変換させるなど、飼い主さんの臨機応変な対応力は求められますが、蘭ちゃん自身の適応能力もありますので蘭ちゃんとの知恵比べを楽しむように進めてみて下さい。
最初の「座れ」の取り組みでお話ししたように、現在は蘭ちゃんに多くの選択肢を与えすぎていますので、コマンドが出た場合はコマンドが優先順位一位であることと、従う以外に選択肢がない事を徹底する事です。この際には、無暗にリードのコントロールをせずに自発的な反応を引き出すように心がけて下さい。また、飼い主さんの無意識の行動として、飼い主さん自身が犬の視界に入ろうとする動きがみられますので、改善し自らのポジションを変えずに犬を動かすことを考えてみましょう。
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