カウンセリングでお伺いしたのは、ジルちゃん(ジャックラッセルテリア5歳♀)とレチェちゃん(ミニチュアシュナウザー6カ月♀)です。当初は、レチェちゃんのお散歩中の吠えの改善というお話でしたが、お伺いすると先住犬のジルちゃんの吠えと、2頭の現在進行形の関係性や飼い主さんご家族と2頭との関係性・環境の整備など見直しの必要なポイントが多岐にわたるようです。
先住犬のジルちゃんが1頭だった時点では、それほど気にならなかった吠えも、レチェちゃんを迎えてから同調性が強くなり、群れとしての意識も少しずつ深まってきているようです。
とても所有欲が強い面がありますし、今までの関わり合いがトリーツを先行している事で色々理解しているコマンドや行動も、全て取引の状態ですので、ニンゲン側よりもジルちゃんに優先権と選択権があるようです。現状の関係性を再考して、お互いに理解しあえる関係を構築していくべきですが、あまりにもジルちゃん主体の時間が長い事もあり、要求行動が吠えたり唸ったりという行動に発展しやすくなっていますので、ご家族全員での一貫したルールの中でご家族がイニシアティブを握れるように進めていく事が今後求めらる課題です。
レチェちゃんは、元々少しシャイな性質を持っている上に、社会化期の経験が不足しているようです。犬に対しての経験は、ジルちゃんの存在である程度の経験は出来ていますが、現在のジルちゃんへの飛びつきや仕掛けが、全ての犬に通用することではありませんので、今後の他の犬との関わり合いには充分な注意が必要です。
課題の人への吠えに関しては、お散歩などでの経験の少なさと本来の性格からも考えられますが良い経験を積むことで、馴致能力も高まりますので現在の月齢から積極的に第2の社会化を進めていくように考えて下さい。基本的なコマンドの理解も進んでいませんので正しいコマンドの理解を進めながら基本的な関係性を深めていく事が必要です。
多頭飼いになると、1頭での経験が役に立たなくなることが多くなりますし、認識を新たにしなけれべいけない事も多くなります。飼い主さんが今まで以上に2頭を理解し将来起こりうることを予測しながら先手を打てるように知識と技術を深めていきましょう。
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