目的別のトレーニング
今日のクースケ君のレッスンは、前回のレッスン以降の状況や以前から改善に取り組んでいる課題についての実践トレーニングを行いました。
自発行動を引き出す
環境刺激の高い状況下での飼い主さんからのコマンドに、従う傾向が改善されない点に関しては、飼い主さんがクースケ君の動きに合わせて「着いて行く人」になってしまっていますので、刺激が優先され飼い主さんへの意識が希薄になります。
この際に重要なのは、視線と誉めるタイミングとトリーツのタイミングや頻度です。
遊びの中からのコマンドのトレーニング
お気に入りのオモチャには、とても良い反応をしますし、飼い主さんの「持って来て」のコマンドにもシッカリ応えてくれます。
課題は、遊び後の呼び戻しとリードの装着です。お話を伺う上では、日頃から遊びのスイッチは、クースケ君が飼い主さんに要求して飼い主さんが遊んでいますので、全体的なイニシアティブがとれていない状況です。オモチャ（報酬）の管理は、全て飼い主さんの役割ですので、自由にオモチャを持って来れる環境を見直し、飼い主さんのタイミングで遊びが始まり、飼い主さんのタイミングで遊びが終わるようにして下さい。正しい関係性と遊びのルールを理解できると、遊びが終わり呼び戻しのコマンドが出ても、次の遊びへの期待感がありますので、コマンドを無視したり追いかけっこになる事はなくなります。
苦手意識の克服
特に日本犬は、洋服やハーネスの装着を苦手にするタイプが多いのも事実。また初見のモノへの警戒があるにも関わらず無理やり馴らそうとして押し付けてしまい、結果的にトラウマになるケースも良くあります。クースケ君は、日本犬にしては触られることに対しての抵抗感は、少ないのですが、ここ最近、ハーネスを取り入れる為に飼い主さんが試行錯誤しながら行った対応が、クースケ君の拒否反応を引き出し、ジャレ噛みが強くなり、手に対しての排除行為が表面化してきています。また、呼び戻しのコマンドである「おいで」と「ハーネス」が結びついているようですので、今まで以上に呼び戻しの実行性は低下し、コマンドを無視するようになっています。
どのように馴らすか？
初見のモノや苦手なモノにを受け入れるようにする為に、どのように進めるべきか？この段階的なトレーニングを犬の反応を観察しながら丁寧に取り組まない限り、スムーズな受け入れができなくなります。
今回は、トリーツの誘導からハーネスを正面に差し出した時に、自発的に首を通せるようにトレーニングをしましたが、まずは、この段階を無理なくスムーズにできるようになったら、トリーツを先行しないで、お座りしているクースケ君の目の前にハーネスを差し出した時に、クースケ君が首を通そうとするかどうか？を確認し、少しでもその反応が見られたら誉めてトリーツを与えるようにする段階にして、次の段階を更に組み立てながらスモールステップアップで克服していきましょう。
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