P/L:ロイ君。

初レッスンのロイ君(Mix8ヶ月♂)の課題は、飛びつきと噛み付きの改善です。少しシャイですが、室内では第三者に対して警戒しながらも、初めてのトリーツも食べれますし臭いを嗅いで確認しようとする行動も見られ好奇心は旺盛のようです。月齢的には、パピー期から若齢期となり我がでてくる時期でもあります。 飼い主さんとの関係性の中でも、今までの生活習慣から学んできた自分なりのルールの理解と日本犬のMixとしての自我の目覚めが現在の課題の要因となっています。

飼い主さんも犬を飼われるのは2頭目ですが、先代のミニチュアシュナウザーの女の子とは、対応を変えていかなければ今後の成長に飼い主さんが着いていけなくなりますので、ロイ君自身を良く理解して、まずは良い関係性を構築していきましょう。

「ロイ」というアテンションコマンドや、基本的なアイコンタクトを飼い主さんが理解して、ロイ君の理解を深めるようにして下さい。現在の、飼い主さんの対応は、全てロイ君に合わせていますので、良かれと思って合わせれば合わせるほど、ロイ君は飼い主さんの存在を意識せずに他の刺激に気持ちが向いてしまいます。何故ならば、他の刺激の方が魅力的だからです。その魅力的な刺激に向いたい行動を飼い主さんがリードでコントロールして止めますので、その止める行動に対して、飛びつきやリードを持っている手を噛むと言う行動に発展しているのが現状です。この課題に対しては、課題の行動に対しての対応よりも、その課題になる行動を起こさせないようにする事を最優先に考えましょう。

例えば、他の犬とのすれ違いなども「座れ」「待て」で行動を止めて、待つことができたらシッカリ誉めることが大切です。「誉める」という行為も、心から誉めることができるかどうか?が問題ですし、恥かしくて誉めることができない人が多いのも現状です。ましてや屋外の人通りの多い場所で犬を誉めると言うのは少し勇気のいる行動かもしれません。しかし、「誉める」という犬を評価する事のできな飼い主さんの指示には、犬は従いませんし「あれはダメ、コレはダメ」という「ダメダメ飼い主さん」の言う事は、余計に聞く耳は持ちません。人間は、とても都合が良く「私は誉められないと伸びないタイプ」と自分を誇示しますが、犬も同じです。「誉められる事で飼い主さんをリスペクトします」ので、正しい行動ができた時は、人目をはばからずに心から誉めましょう。

リードを短く持って行動を制御するのではなく、犬がどこにいれば余裕を持って歩けるのか?というポジションを教えてあげましょう。♂犬は臭いを嗅ぐのが仕事という面があります。しかし、犬に合わせてお散歩をすれば引っ張りまわされる事は明白ですので、一緒に歩く時間と臭い嗅ぎができる時間のメリハリをつけながら、または理解している幾つかのコマンドを出して、あえて誉める機会を増やしながらコミュニケーションの時間としてお散歩の時間を有効に活用しましょう。成長期ですので、一定の運動を与えてストレスを発散させることも、現在の課題に対しての大きな改善要因です。その為にも、「何が得意で何が苦手」なのか?ロイ君をシッカリと理解して良い関係性を築きながら時間を共有していきましょう。

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