P/L：はる君

コマンドの基礎トレーニング

今日のはる君のレッスンは、MAPELDOGでの課題の確認とコマンドの基礎トレーニングを行いました。

環境への馴致の意識

どこでも、いつでも飼い主さんのコマンドに素早く確実に反応できるようにする事を目標にする場合には、環境に対しての素早い適応能力が求められます。この感覚を養うために必要なのは、環境への馴致を取り入れ、どのように進めるか？経験を積むことで、どれだけ短時間で馴致できるようになったか？などの飼い主さんの観察力が必要です。

例えば、「Heel」のコマンドの場合、環境馴致を考えずにコマンド実行性だけを考えてはる君の動きを見てしまうと、ヒールポジションは分かっていても、周りの事が気になって飼い主さんのコマンドに集中出来ない状況になりますから、必然的に飼い主さんのコマンドは優先されずに、実行性が伴わなくなります。客観的に見ると、コマンドを無視された形になり、無視されたくない飼い主さんはトリーツで取引してしまう結果になります。ここで考えなければいけないのは、従わないはる君にトリーツで取引をしてしまう習慣になっている飼い主さんの考え方は、当然、改善するとしても、まずは環境に馴らしていない事が要因で、飼い主さんのコマンドが届かない事に気が付かなければいけません。

呼び戻しのステップアップ

環境に充分に馴らした状態で、呼び戻しの基礎からのステップアップを行う場合。今までも呼ばれている事が分かっていても周りへの興味が優先していましたので、確実に飼い主さんの元へ戻る事を関連付ける段階から始めましょう。

競技課目ではありませんので、飼い主さんの表現力が重要です。はる君が戻ろうとする瞬間の反応やボディーランゲージを見逃さずに誉めることができると、正しい反応をはる君が覚えますので呼び戻しのコマンドの実行性と反応が変わります。

正しく伝わると反応が変わる

セオリーに当てはめてうまくいく場合もあれば、今までの習慣が障壁となり、うまくいかない場合もあります。しかし、ここで大切なのは失敗をさせないスモールステップアップとトレーニングのステップダウンによる意識の切り換えです。

場所や設定を変える事だけでもステップアップになりますので、表現力や誉めるタイミングは、基礎に戻してはる君の反応を良く観察していきましょう。

1歩ずつステップする事や、トレーニングのレベルを下げる事を喜んでできる飼い主さんであるかどうか？その段階別に正しく評価して、その評価が正しく犬に伝わるかどうか？がトレーニングのコツです。ステップアップばかりを考えずに、時には1歩も2歩も下がりもう一度、見直してみる事が、その後のショートカットによる2段階も3段階も一気にステップアップする切っ掛けになります。