P/L:シャンティ君

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ステップアップトレーニング

気温も湿度も高くトレーニング環境としては良い条件ではありませんでしたので、現状の確認や課題に対しての分析とステップアップの方法などのレクチャーを中心に前回のレッスンで指摘させて頂いた、飼い主IQの向上を目的としたトレーニングを行いました。

トレーニングレベルとは?

「シャンティ」というアテンションも自宅と公園では環境刺激のレベルが違う事で実行性に違いが表れます。これは案テンションだけではなく、全てのコマンドにおいて同じことが言えますので、コマンドのトレーニングのステップアップは環境刺激の強度により異なるという事がいえます。

大好きな遊び相手やその犬の飼い主さんが表れると、名前を呼んでも完全に無視をされます。コマンドを無視させてしまう刺激が近づいてきますから、尚更、飼い主さんの声掛けやコマンドには反応しなくなり刺激に対しての行動が優先されます。では、どこまで距離をおけば飼い主さんのコマンドに反応してくれるのか?を実際に離れてみると、かなりの距離を空けないと反応をしてくれませんし、その反応も一瞬の反応に近い状態です。

無条件報酬

犬も人も大好きなシャンティ君。飼い主さんが意識しなければ、シャンティ君が進む方向に着いて行き、シャンティ君が挨拶をしたければ、そのまま挨拶をさせ、流れの中で遊びに発展したり、相手の飼い主さんからオヤツを貰う事が習慣化されてしまいます。

シャンティ君は、この一連の流れの中に、いくつの報酬を無条件で得ることができているでしょうか?自分の好きな事を自分の意のままに達成できる経験を多く積んでいるシャンティ君に「お座り」「ヒール」「待て」「おいで」などの、飼い主さんがイニシアティブをとった立場でコマンドを出したとしても、それ以外の時間でのイニシアティブは、シャンティ君ですので、飼い主さんからのコマンドに「従う」という心は育まれていません。

飼い主さんへの意識とアイコンタクト

「パピーの頃から目を見ないんです」という飼い主さんの疑問。これは、以前からトレーニングをしているアプローチの方法を深く理解していない為に、肝心なところでは全てシャンティ君に合わせている為に、シャンティ君は飼い主さんを意識したりアイコンタクトをする必要が無くなっているからです。


「シャンティ」と呼んで見てくれないから、シャンティ君の前へ飼い主さんが移動して顔を覗き込む。よそ見をしているシャンティ君に「お座り」のコマンドを出しても反応してくれないので、飼い主さんがシャンティ君の目の前へ移動してトリーツを差し出してお座りをさせる。お散歩で進む方向は、シャンティ君の進む方向に飼い主さんが沿って着いてゆく歩き方をする。おいでと呼んでも、飼い主さんの方に戻らないでのシャンティ君が戻ってくる方向に合わせる。などシャンティ君に合わせる事で帳尻を合わせている状況ですので、シャンティ君は飼い主さんにアイコンタクトをする必要性が無くなります。

一貫したルール作り

ルール作り」はトレーニングの時間だけのものではありません。日常の習慣にするから「ルール」になります。「赤信号は止まる」これは、どんな時でも止まれです。時々、無視していいよは、ルールではありません。大好きな犬や飼い主さんに挨拶をしたいという強い気持ちを、そのまま無条件で許可するのではなく「シャンティ」と呼んでアイコンタクトが出来たら「いいよ」で許可を出すという「ルール」。「飼い主さんもシャンティ君も絶対に守れるルール作り」ここから始めて下さい。

「ルール」を作るのはニンゲン。ルールを破るのもニンゲン。犬はルールを破りません。人間の「まっいっか!」がルールを破る根源です。自分の都合で犬の理解を混乱させないように、まずはニンゲンが守れる最低限のルールから始めましょう。

トレーニングレベルは、様々な環境刺激の状況により異なります。ただ、飼い主さんとシャンティ君との関係性をシッカリと安定させていかなければ、環境刺激よりも飼い主さんの声掛けやコマンドを優先する事はなくなります。自宅で基礎を作り環境刺激レベルの低い屋外で基準を作り、信頼できるバディとなるように焦らずに丁寧に取り組んでください。

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