関係の見直しを考える
10カ月ぶりのレッスンとなったルナちゃん。以前よりも飼い主さんに対しての依存が強くなっていますので、飼い主さんからは離れるのが苦手な反面、飼い主さんとのパーソナルスペースでは、飼い主さんへの要求が強かったり、他の犬に強気になったりすることで吠えが抑制できない状態が続いています。また、吠える事に対しての飼い主さんのストレスが、ルナちゃんにも伝わる事で、更に吠えが助長してしまう場面も見受けられます。飼い主さんは吠えをコントルールしたい為に、リードでのコントロールをする事に神経が集中するだけで、「吠えない」もしくは「吠えを我慢している」というルナちゃんの心理状態や反応を正しく評価して誉める事が出てないのも課題の改善が進まない要因でもあります。

逃避ではなく克服
他の犬や環境刺激に敏感で吠えが改善できない課題を抱えているペアは少なくありません。日々の生活では、極力吠えなさいようにする為に、吠える刺激を逃避して隠れるように散歩を済ませる選択をするようになりますが、このような選択は、吠える要因になる刺激に対しての馴致や順応経験を、あえて避けてしまっている事になりますので、突然の刺激には、パニック状態になったり、強烈なスイッチが入るネガティブスパイラルに陥る事になりかねません。



「対象との距離」を考え、「向いている方向」「耳の向き方」「呼吸」「お座りの姿勢維持が出来ているかどうか?」などを確認して、「吠えない」=「正解」を飼い主さんが「誉め言葉」でシッカリ伝えることが大切なポイントです。
誉め言葉の伝え方


さて、では「誉め言葉」は本当に伝わっているでしょうか?今日のルナちゃんのレッスンの様子を見ていると、普段から飼い主さんが誉め言葉を伝えるというアプローチは残念ながら行っていませんので、正しい行動を誉めても、ルナちゃんは飼い主さんを見ずに、他の犬を見続けている状態が続きました。後半は、誉め言葉に少し反応が出てきていましたが、日頃からトリーツで何かを表現するのではなく「誉め言葉」が伝わり、ルナちゃんが飼い主さんへアイコンタクトができるようにトレーニングをしてみて下さい。




リードがルーズな状態で、留まっていられるかどうか?の確認と、ルナちゃんが吠える事を我慢できているかどうか?を確認し、シッカリ誉める事をベースにしてトレーニングレベルをステップアップしていきましょう。アテンションに対しての反応も屋外の刺激に負けていますので、日頃からのアテンションへの反応の見直しなどを考えながらリトレーニングを進めて下さい。
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