早朝からMAPL Dogにてグループレッスンを開催いたしました。参加されたのは、SOBA君・シンバ君です。それぞれの共通した課題がありましたので、ペアごとに理解に合わせてトレーニングを行いました。

お互いに他の犬への吠えなどの課題がありますので、なぜ吠えるのか？どのように対処すべきか？どのように誉めるべきか？など単に吠える事の抑制だけではなく、犬が理解した際の誉めるタイミングやアイコンタクトなどの必要性などについて実践トレーニングを行いました。

ファーストコンタクトで相手を認識した段階での事前行動でのコントロールが理想ですが、今日のレッスンでもお互いに反応していました。しかし、レッスンを進める上で、同じ距離間でも視線は向けるものの我慢ができるようになってきていましたので、「吠えない」と選択をしたことを誉められるように飼い主さんの気づきが必要になります。

出来ているようで、出来ていない呼び戻しですが、環境刺激が強くなれば尚更できなくなります。飼い主さんからのコマンドが耳に届かない理由もありますし、普段から「おいで」とコマンドを出して飼い主さんが犬の元に近づく行為を繰り返したり、呼んでも来ないのでトリーツで取引をする対応をすれば、「来ない」「動かない」という選択をする事を覚えます。

シンバ君の場合は、飼い主さんのコマンドよりも臭い嗅ぎやマーキングが優先されますし、飼い主さんが追いかけて捕まえるスタイルになっていますので、今回はロングリードを使い、コマンドの実行性を高めながら修正をしていくようにお願いしました。ただ、ロングリードを使用したからと言ってリードを引けばよい訳ではありませんのでシンバ君に飼い主さんの元へ戻ろうとする気持ちを育めるようにしていきましょう。

SOBA君は、「Come」のトレーニングを飼い主さんが熱心に行っていますが、一定のパターンに当てはめたトレーニングになっていますので、環境刺激が加わる事で、そのパターンが崩れてしまい飼い主さんからのコマンドよりも環境刺激を優先してしまいます。SOBA君の場合は、呼び戻しからの「Heel」のポジションも理解は出来ていますので、環境刺激よりも飼い主さんを優先できる関係性を構築するために、日頃から行うべきことは、飽和状態を作らずに飼い主さんに対しての期待感を持てるような対応を検討しましょう。

「待て」に関しても、本来の「待て」を理解させるには、飼い主さんが「待て」とはどういうコマンドなのか？を理解する必要があります。トリーツを目の前に置いての「待て」は、「待て」ではなく「お預け」という意味になります。今回のレッスンでも取り組んで頂いている「待て」は、「お座り」や「伏せ」の姿勢を維持した状態で、飼い主さんが離れても動かずに、飼い主さんが元の場所に戻り解除されるまで姿勢を維持している態勢です。また「待て」はこの他にも一番難易度の高い「緊急停止」や「フリーズ」と言われる「待て」があります。

シンバ君は、シッカリと飼い主さんにアイコンタクトをして待つことができています。このアイコンタクトが「待て」にはとても重要なポイントになります。周りの刺激が加わると余所見につながり、同じ姿勢を維持できなくなる事になりますので、飼い主さんが離れても飼い主さんを見続ける事を確認してステップアップをしてください。今後のステップアップは、距離ではなく時間を延ばし、10秒・20秒・30秒・1分・3分と待てるようにトレーニングをし、その後に今度は、距離を1m置きに延ばして、同じ時間待てるようにステップアップトレーニングをしてください。このトレーニングは集中力が非常に必要になりますので、何度も繰り返すと集中力が低下し、失敗を強化しますので、1回のトレーニングで何度も行わずに、短い距離と短い時間のステップを100％できるように楽しく進めて下さい。

SOBA君は、「Stay」の認識も高く距離も延ばせますが、周りの刺激を受けやすくなり静止時間が中々延びてきません。

また時間が延びると、「SIt」のコマンドの指示が「Down」に自主解除する傾向がありますので、トレーニングをやり過ぎないようにする事も、1つのコツです。その他のコマンドにも「Stay」がつきやすくなっていますので、例えば「Sit」「Stay」や「Down」「Stay」など、２つのコマンドが存在しています。「Sit」を例にとると、本来は「Sit」だけで飼い主さんからの解除のコマンドが出るまで「座り続ける」という認識を高める必要がありますので、このポイントをSOBA君が理解できると「Sit」もしくは「Down」のみで、出されたコマンドの姿勢を維持できるようになりますので、基礎トレーニングを思い出してリトレーニングをしてみて下さい。

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