カウンセリングでFIELDにお越し頂いたのは、夢ちゃん(カニヘンダックスフンド2歳10か月♀)です。課題は、他の犬や第三者・チャイムや物音に対しての吠えの改善です。
飼い主さんも犬を飼うのが初めての経験という事もあり、本来進めなければいけない社会化の時期がコロナ過で対応が充分ではなかったことが、元々持っているシャイな性質から吠える行動が表面化し、月齢が進むにつれて吠えの頻度が増えてきたようです。
屋外での他の犬への吠えが多くなる事で、他の犬と接触しない環境を選択する事が増え、飼い主さんも、このままでは常に逃げてしまう行動が付きまとう事に気づかれ、今回のカウンセリングとなりました。吠える課題を持たれている飼い主さんの多くは、吠えないようにする環境の選別を優先するあまりに、吠えずに過ごせる世界が、どんどん狭くなり自由な行動の制限がかかるようになります。「なぜ吠えてしまうのか?」をもう少し緻密に分析しながら、吠える要因を確認し、課題改善にどのようにアプローチをすべきか?を考えてあげる事と、課題を克服する事に取り組むことが「飼い主さん」としての役割であり、犬を飼う上での責任でもあります。
とても愛情深く飼われている事は、カウンセリング中の飼い主さんの対応に表れていますが、課題の克服には、現在の対応とは違うアプローチで、夢ちゃんの社会性を高めて飼い主さんからの自立と自らの行動への自信を持たせられるような経験が必要です。
また飼い主さん自身には、犬を飼う上でのスキルを向上させる為に、学びの時間が必要ですので、現在の習慣化された対応の見直しと新たなルール作りを模索していきましょう。
幼稚園に登園中の、心愛ちゃんにトレーニングを付き合って頂き、他の犬に対して、どのように吠えるのか?その際の飼い主さんの対応がどうあるべきか?飼い主さんの対応が変わると、どのように変化するのか?を実際に体感して頂きました。
吠えた時に夢ちゃんに伝わらない声掛けをしたりせずに、「吠えない」という行動を選択した時に心から誉められるようにする事で、夢ちゃんには「積極的な無視」という学習の切っ掛けになります。現在は、「夢」というアテンションコマンドの理解も安定していませんし、「誉める」という誉め言葉の理解や関連付けも進んでいませんので、基礎となるコマンドトレーニングを日常の生活の中から取り組んでいきましょう。
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