今日のぼたんちゃんのレッスンは、前回のレッスンの反復トレーニングや飼い主さんとの関係性の見直しのために必要な要素などへのレクチャーと実践トレーニングです。
臭い嗅ぎの意味
新しい環境に順応する為に、その場所の情報を得る為に、犬は必ず臭い嗅ぎをします。と言うよりも、初めての場所に行ったら必ず臭いを嗅がせて環境馴致の手段を先行させ、犬を落ち着かせることが大切です。特に、その場所で何かをする場合は、この最初のアプローチが結果に繋がります。トレーニングも、いつもと同じ場所以外で行う場合などは、一定の時間の臭い嗅ぎをさせてから進めましょう。この環境への馴致速度や適応速度は、経験を重ねる事で早くなりますが、あまり先を急がずに進める事と適切な時間は、犬自信が飼い主さんを意識してアイコンタクトができるようになるまでか、アテンションに反応してお座りなどの簡単なコマンドがストレスなくできるまでが理想です。特に日本犬などの環境に対して敏感なタイプの犬や元々怖がりなタイプの犬はとても重要な時間です。ぼたんちゃんは、最初の数分だけで顔が上がり始めましたので、同じ公園でも場所が変わる事の意味を理解しておきましょう。
コマンドの理解力
純粋にコマンドを理解させる為には、トレーニングをする上で飼い主さん側からの不必要な声掛けや動作を増やさないようにしていきましょう。ぼたんちゃんの場合、前回のレッスンで覚えた「ついて」もよく理解できています。しかし、飼い主さんの不安から必要以上の声掛けやトリーツを誘導で使いすぎる事からコマンドそのものの理解よりも、トリーツを得る為には、何をすれば獲得できるか?というコマンドとは全く違う学習を成り立たせてしまう場合もありますので注意しましょう。
前回のレッスンでは、「お座り」から直接「伏せ」の姿勢に移行できなかったぼたんちゃんでした。理由は、今までは「お座り」から「お手」と「おかわり」という動作が含まれており、最後に「伏せ」でしたので、少し混乱していましたが、リセットできてきています。今日のレッスンでは、確実に覚えている動作でも飼い主さんからのコマンドには、少し抵抗感と緊張感が表われます。(左の画像) しかし、飼い主さんに頑張ってもらい「伏せ」の姿勢を確実にできるレベルまでできましたが、ぼたんちゃんにしてみると、まだまだ納得はいかないようです。
関係性改善の為に・・・
現在のぼたんちゃんと飼い主さんとの関係性の中で少しズレが生じているのは事実。ぼたんちゃんの性質を考えると人懐っこくて遊び好きですし、現在までの段階では大きな課題は出ていません。理解力もありますのでコマンドを教えても短時間に覚えます。しかし、飼い主さんとの日常の中に、ぼたんちゃん主導の時間が流れすぎていて、飼い主さんの主導権(実質的なリーダーシップ)が確立されていない事で、いざと言う段階でのコマンドの実行性は残念ながら高くないのが現状です。ですから、「コマンドを実行させる」という強い気持ちではなく、飼い主さんと一緒に何かをやりたい!というぼたんちゃんの気持ちを作る事を考えましょう。ぼたんちゃんの要求で何かが始まったり、何かをさせる為にトリーツが先行したりする状況を作らずに、飼い主さん主導の時間を増やし良い信頼関係を目指して下さい。
現在の最大の課題は、他の犬との追いかけっこの際の呼び戻しですが、まずは関係性を構築していきましょう。
-I speak Dog too!!- with sarada
飼い主さんと一緒に何かをやりたい!というぼたんちゃんの気持ちを作る事ーーーぼたんは家の中では、ほとんど静かにしてます。そんな事もあり、一緒に遊ぶ事が少なくなっております。ぼたんは岩に乗ったり、木に登ったりするのが楽しいようだし、こちらも面白いのでそんな遊びを多くしていこうと思います。楽しい事だけでなく、一緒にすると楽しいとなって欲しいです。よろしくお願いします。
甲斐犬は、パピー期を過ぎ落ち着きが出てくると室内では気配を消しているかのように静かです。静かにしているぼたんちゃんに遊びを仕掛ける意味はありませんが、何事も伊藤さんの主導権で物事が始まることと、トリーツを先行させないように注意して下さい。