今日のハル君のレッスンは、呼び戻しの強化を中心に行いました。先日のスクールでも刺激が強くなると飼い主さんのコマンドは完全に無視させてしまい、何度呼んでも戻ってくる気配が無くなります。この要因は、呼び戻しだけに関わらず全体的な共通の課題ですので、出したコマンドは必ず実行させることを徹底していく必要があります。但し、この「徹底」という表現は「無理やりでも」という事ではなく、飼い主さん自身が状況を理解した上で、ハル君が理解して実行できるコマンドを出すという事につながります。また基本的なコマンドの強化トレーニングも必要ですので、アテンションや「お座り」の基本的なコマンドの精度も向上させましょう。
環境刺激が無い状態での反応と環境刺激が加わった状態では、コマンドの実行までのタイムラグはありますが、コマンドを無視するという最悪のケースにはなりません。そして、最悪のケースにならないように呼び戻しの基礎段階のトレーニングの内容を飼い主さんは理解して行いましょう。
最初のトレーニングでは、正面で迎え入れて誉めながら報酬を与えますが、呼び戻しのコマンドへの反応が安定してきたら、最後は脚側停座へ移動させるようにしていきましょう。
今回は、今まで呼び戻しの際に使っていた「おいで」のコマンドは使わずに新しいコマンドとして「来い」というコマンドに対しての関連付けを強化しました。本来、ダブルスタンダードは良い対応ではありませんが、無意識に使うのでダブルスタンダードは改善する必要があります。しかし、今回は今までの「おいで」は、ハル君にとっては、どちらかというと「嫌なことが起きる」というコマンドでしたので、全く違うコマンドで同じ呼び戻しの行動に良い結果を結び付けてトレーニングをしました。ですから、今後は悪イメージを残さないように注意をしながら「来い」を強化していきましょう。
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