カウンセリングでお伺いしたバイス君(日本テリア6ヶ月♂)は基本的なコマンドのトレーニングから ドックスポーツへのチャレンジを視野にいいれた オビディエンストレーニングへのステップアップを考えていらっしゃいます。
現在、バイス君の他にも多頭での飼育をされていることもあり、屋外での飼い主さんとの1対1の活動には少し不安があるようです。飼い主さんも、いつもは同居犬とのパックでの動きや反応しか見ていませんので、バイス君単独の動きには今まで発見できなかった繊細な面も見られたようです。音などにも敏感ですし、全体的にシャイな面が強いようです。しかし、まだ6ヶ月という事もあり、未経験の事や環境刺激には無理なく馴致させる事で適応できる心の余裕も見られますので、まずは屋外の刺激に臆することなく飼い主さんからのコマンドに自信を持って反応できる心を育てていきましょう。
飼い主さんの過去のトレーニング経験では、あまりにもトリーツでのルアートレーニングばかりに頼りすぎてしまい、肝心な場面では犬が本来のコマンドとしての理解ができていないことにも気づかれたようです。そのような意味からかも、今までのトリーツの使い方やコマンドの教え方を飼い主さん側の動きや理解の習慣を改善して取組んでいく必要があります。
基本となる「バイス」というアテンションコマンドに関しても、飼い主さんが終始アテンションを含んだ会話をし続ける習慣がありますので、アテンションを大切に使うようにしてください。
今日の最初のレッスンでアテンションで反応させてアイコンタクトを意識させながらトリーツを与える際の飼い主さんとバイス君の距離感は、日常の生活の流れの中で、無意識に飼い主さんがバイス君を確保しようとしたりする場合に、バイス君が自ら確保される事を回避する為に学んだ距離間が如実に表れています。
この距離間を、飼い主さんが前傾姿勢をとらずにニュートラルな姿勢で、バイス君が直近まで近づいてアイコンタクトをするという基本的な関係性距離の改善に取り組んで頂きました。
犬に正しくコマンドを理解させ正しいフィーバックができると基本的距離間もストレス無く維持し、飼い主さんの手の位置がどこにあってもアイコンタクトを維持する事が出来ます。
場所を変えることで環境刺激が変化しても、同じ事を実践する事を常時意識させる事で環境刺激の変化に左右されなくなります。但し、現在の月齢はトレーニングをする上で集中して取組める時間は長くありませんので、飼い主さんのトレーニングへの熱心さが、犬にはOverworkになり折角理解が進んだこともマイナスイメージに陥ることにもつながりますので注意して下さい。
環境刺激に左右されずに飼い主さんからのコマンドや声掛けに集中して安定したアイコンタクトできる関係性を構築していきましょう。
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