今日のラテちゃんのレッスンは、現在の修正課題の1つであるご自宅での吠えの抑制トレーニングです。ご自宅の立地環境上の影響などもありますが、前面道路が近隣の公園へと向かうお散歩コースになっている事もあり、多くの犬が通過します。ベランダの窓越しにお散歩で通過する犬や飼い主さんの声などが響くことや、ご自宅のテリトリー意識などから吠える事が多くなってきたようです。
パピー期は、当然ながら吠える事はありませんが、成長段階での生活パターンによる多くの経験からチャイム・郵便屋さんのバイク・宅急便のトラックや台車の音・出前のバイクの音・他の犬の吠え・近隣の人の会話など、様々な音が吠える事へのスイッチになることがあります。
環境エンリッチメントなどの対応だけでは改善できない事が多く、本来の飼い主さんと犬との関係性の見直しを伴うアプローチの選択が必要となります。その場合、殆どのケースが「何が良くて、何が悪いのか?」の飼い主さんの求めている要求が、犬に伝わっていない事が多いのも事実です。飼い主さんと犬の関係性の見直しも、パピー期のトレーニングをそのまま月齢を無視して継承してしまうと、ほぼ100%の確率で犬主導型の関係性に陥ります。飼い主主導型の関係性に基づいたアプローチを犬の成長と共に行動や反応を予測し対応していかないと、犬の成長にニンゲン側の成長が追い越されてしまいますので、ラテちゃんのケースも現在の状況を分析し、環境刺激に対しての反応と、その反応に対しての飼い主さんの判断基準を明確化できるようにしていきましょう。
室内のテリトリー以外の屋外でのお散歩中の吠えに関しても、ラテちゃんの正しい判断に対しての飼い主さんの評価は、とても大切です。
今までは吠えていた相手でも、「どうすれば誉められるか?」を理解させられるようになると、「吠える事への我慢」を覚えるようになります。その正しい判断と姿勢を、飼い主さんはタイミングよく評価し誉める事が出来るからこそ、ラテちゃんは最終的に「吠えない」という選択をするようになります。
また直接的な吠えの抑制トレーニングだけではなく、吠える切っ掛けを作るお散歩のスタイルの改善にも取り組む必要があります。
「ヒール」のコマンドで飼い主さんと共に、同調して歩くことを日頃のお散歩でトレーニングをしてみましょう。様々な環境刺激の中でも「ヒール」というコマンドで飼い主さんの左側でポジショニングできるようになると、コントロールが容易になります。現在は、まずは左側への意識を強化する段階ですのでコマンドと同時にトリーツを与えてポジションの認識を高めて下さい。但し、必ずピンポイントのポジションを理解させる為に、安易なトリーツの与え方をしないように注意してください。
一番強い室内のテリトリー内での吠えも、屋外でのトレーニングを経て行う事で飼い主さん自身も心の準備や対応の準備ができますので、空気感を読むタイプのラテちゃんは、正しい判断ができるようになります。
まだ、トレーニングを開始したばかりですから、出来る時と出来ない時の振幅は大きい状態ですが、飼い主さんが諦めずに根気強く取り組めば、必ず良い結果として表れてきますので引き続き取り組んでみて下さい。
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